歯科医療の基礎知識集

高福祉国家

国民が高い税負担を強いられる代わりに、質の高い社会保障・公的サービスを受けられる政策を採用している国家。税金・労働力(公務員)が国家に集中することから「大きな政府」とも呼ばれる。

資本主義と社会主義のどちらが優れているのか激論が交わされた冷戦時代、高福祉という社会主義的要素と、自由経済という資本主義的要素が組み合わさったこのシステムは、資本主義でも社会主義でもない新しい主義として注目を浴びた。医療面では子供やお年寄りの医療費免除、成人も少額の窓口負担で高度な医療サービスを受けることができる場合が多い。

主にスウェーデンを始めとする北欧で現在採用されている。しかしスウェーデンの場合、高福祉国家を実現するため税率がどんどん上昇し、高い税負担を嫌う上昇志向の強い若者や、法人税の高負担を避けたい企業が国から離れていく動きを加速させ、国際競争力の低下、税収の減少、そして高福祉を維持するためのさらなる増税という悪循環を生むことになった。スウェーデン国内はEU加盟を機に高福祉国家政策から「減税・小さな政府」がキーワードとなる「新自由主義」政策への転換を模索する動きが出てきている。高福祉国家政策を新たに採用しようとする国は今のところ見当たらない。

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